弊社は創業して間もなく50周年を迎えます。その半分以上の27年間、谷口給食一筋で働いてきました。入社当初はまだ小学生の子供がいたこともあり、午前限定の配送スタッフとして働いていました。当時、顧客数の増え幅がとても大きくて、日々の業務は本当に多忙でした。忙しい中にもそれなりに充実感を感じながら毎日働いていましたが、私なりの責任感からか、どうすれば会社がもっと潤っていくのだろう、働く皆が豊かになっていくのだろう、そんな思いが強くなりました。入社して1年半ほど経った頃、製造業務を手伝ってもらえないか、と打診があり製造現場へ移ることになりました。深夜から出社し、現場での業務に追われている頃、ある仕込み担当スタッフから「勤務時間内に仕事が終わらない。なんとかならないか？」と言われたことがきっかけで、業務の改善に取り組むことになりました。

それまで配送スタッフだった私が、厨房での業務改善において真っ先に取り組んだのは、人員配置図の作成でした。食材のカットにかかる時間のデータ取りから始まり、適材適所の人員の見極めと配置。実行後、みるみるうちに結果が出ました。早いときには、予定の1時間前に作業が終わるということもありました。先を読んだ作業工程や人員配置、ロスの削減。業務の徹底した効率化は、会社の利益にもつながり、数字として明確に現れていきました。当時確立されたワークフローは、細かな調整は続けながらも、現在に活かされ続けています。また、成長し続ける当社は同業他社からも注目され、工場見学の依頼も頻繁に打診されます。遠方からの来社もあり、お互いの会話や悩み相談を通してさらなる改善点を模索できることが、この仕事を続ける醍醐味の一つでもあると感じています。